2021年2月13日から19日にかけて、名古屋シネマテークにて映画「動いている庭」の上映が行われます。

この映画は、『動いている庭』(2015:みすず書房:山内朋樹 訳)の著書であるフランスの庭師、ジル・クレマン氏の庭の営みと訪日を記録した長編ドキュメンタリーです。

彼の「動いている庭」の思想は、東洋西洋問わず、刈り込んだり剪定したりして定形的（静的）に維持することを善しとしてきた庭園文化に対して、自然の営みに任せて常に変化してゆく（動的）庭と、それに関わる人の在り方を解いています。

私たち緑師の仕事は、都市の造園空間において常に定形的な植栽管理を求められる仕事と言えるでしょう。時には、植物の盛衰に抗ったこともしなければなりません。
なぜなら、都市の緑には人から与えられた「機能（Green Infrastructure）」や「表現」があるからです。

もし、例えば近い将来、その自然の営みが、都市の「機能」や「表現」としてデザインされる「動的庭園都市」の時代が来たら、私たちの街はどう変わるでしょうか。
それはより人間的で、自然環境と生物同士の本質的な関係を持った、持続性のある理想の都市のように思えます。

これは、私たち緑師の理想に通じます。
「人と自然のwin-winの関係を築くための職能を開発する」という市川造園東京のミッションを遂行する上では、ジル・クレマン氏の思想はとても思慮深いものです。

「動いている庭」映画オフィシャルサイト
http://garden-in-movement.com

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